2007年8月16日木曜日

北極海の氷、過去最少に

異常に暑い日が続きます。北極海の氷が・・・

(ヤフーニュースより引用)

 海洋研究開発機構と宇宙航空研究開発機構は16日、北極海の氷の面積が1978年に観測を始めて以降最少の530.7万平方キロメートルになったと発表した。氷の減少は9月中旬ごろまで続き、国連の「気候変動に関する政府間パネル(IPCC)」による2040~50年の予測値(450万平方キロメートル)に届く恐れもあるという。
 海洋機構などは、宇宙機構が開発し、米地球観測衛星に搭載された高性能マイクロ波放射計(AMSR-E)の観測データなどを解析。今年は7月以降の海氷の減少ペースが速く、8月15日の観測で05年9月に記録した最少面積(531.5万平方キロメートル)を下回った。 
 

2007年8月13日月曜日

“海底領土”拡張へ 露、北極海の探査に本腰

北極海の海底が大陸棚かどうか・・・が開発権を与えられる基準。
ロシアの思惑にも注目です。

(イザ!より引用)

≪3カ国分の面積/大陸棚資源確保狙う≫

 世界最大の領土と膨大な地下資源を誇るロシアが、北極海の海底探査を本格化させている。開発が手つかずの北極に“海底領土”を広げ、その地下資源を確保するのが狙いだ。これまでの調査により、ロシアはドイツ、フランス、イタリア3カ国の全国土面積の合計に匹敵する面積の“領土”を得られるとの自信を深めている。

 このほどロシアは、原子力砕氷船「ロシア」を約1カ月半にわたって北極圏に派遣し、水中カメラや地震波を使って海底地形を調査した。

 全ロシア科学海洋研究所のカミンスキー所長によれば、ロシアは今回の調査で北極海中央部のロモノソフ海嶺とその周辺の120万平方キロが、シベリア沿岸から続く大陸棚であることを証明する有力なデータを入手した。この海域に眠る石油や天然ガスは、100億トンにのぼるという。

 ロシア北部ムルマンスク州のセリン第1副知事は記者会見で「調査はこの重要な地域におけるロシアの地政学的、経済的利益を守る実践的な行動である」と語り、資源獲得に強い意欲を示した。

 国連海洋法条約によると、沿岸から200カイリの排他的経済水域(EEZ)を超えていても、海底が陸地からの延長である「大陸棚」と認められれば、沿岸国に地下資源開発権が認められる。

 ロシアは2001年、世界で初めて国連大陸棚限界委員会(CLCS)に大陸棚の拡張を申請したものの、データ不足を理由に却下された。最終的に自国の大陸棚を認めさせるためには、各国とも新しいデータを2009年までに同委員会に提出しなければならない。

 ロシアが海底調査に力を入れるのは、まさにこのためだが、地球温暖化によって北極地下資源開発が将来的に容易になるとの思惑が各国で広がりつつあり、ロシアの“領土拡張”路線が思惑通りに進むかは不明だ。

 これまでロシアのほかカナダ、米国、デンマーク、ノルウェーが北極海大陸棚での権利を主張。特にロシアが狙うロモノソフ海嶺については、デンマークとカナダが自国大陸棚であると訴え、連合調査団まで形成してロシアへの対抗姿勢をあらわにしている。

 国際的な資源獲得競争が激しさを増す中、ロシアの“領土”拡張欲が冷たい海にホットな争いをもたらすのは間違いない。

露を追え「北極海」資源バトル過熱 カナダが軍事施設建設

北極圏には、未発見資源の4分の1!各国がやっきになるわけですね。

(ヤフーニュースより引用)

 北極海に眠る豊富な資源をめぐって、各国の争奪戦が加熱している。ロシアが今月初めに海底調査隊を派遣したのに続き、カナダは10日、北極海域に新たに2カ所の軍事施設を建設すると発表した。米国も調査船を派遣、デンマークも12日、調査チームを送る予定だ。地球温暖化で氷が縮小していることや、資源開発の権利を主張するための国連機関への資料提出期限が迫っていることなどが争奪戦に拍車をかけているとみられる。(杉浦美香)
 AP通信などによると、カナダ軍は北部ヌナブット準州に属するコーンウォリス島に100人規模の軍事訓練センターを、同準州バフィン島には官民共用の港湾施設を建設する。
 3日間にわたり北部を視察していたハーパー首相は最終日の10日、コーンウォリス島を訪れた際、この建設計画を明らかにした。記者団に「北極の主権を守るもっとも大事な原則は『利用しろ、さもなければ失う』ということだ。これで、北極海でのカナダの存在を示すことになった」と述べた。
 北極海のロモノソフ海嶺とその周辺はシベリア沿岸から続く大陸棚で、資源の開発権があると主張するロシアの海底調査隊は今月2日、北極点直下の海底に到達、チタン製のロシアの国旗を打ち込んだ。この行為自体で開発権が認められるわけではないが、ロシアは調査で大陸棚と認められるだけのデータが集まったとしている。
 北極には、各国の領有権の主張を凍結している南極条約のような取り決めがなく、資源の利用開発は国連海洋法条約のもとで行われ、沿岸から200カイリの排他的経済水域(EEZ)の外でも、国連大陸棚限界委員会(CLCS)に海底が陸地からの延長である「大陸棚」と認められれば開発権が与えられる。ロシアはCLCSに大陸棚の拡張を申請しており、データの提出期限が2009年に迫っている。
 ロモノソフ海嶺については、カナダやデンマークも自国の大陸棚であると主張している。ロシアの調査に対抗する形で、デンマークは12日、40人の科学者らで作るチームを送り込み、同海嶺の海底地図を作製する。米国も今月10日、沿岸警備隊の砕氷船を探査のため派遣した。探査チームの科学者は「政治的意図はない」としているが、ロシアのメディアは米国が資源競争に参加しようとしていると報じているという。
 北極海の資源争いでは05年、当時のカナダの国防相がカナダ・エルズミア島とグリーンランド(デンマーク領)の間にあるハンズ島にカナダの国旗を立て、デンマークとの関係が悪化したことがある。
 北極海には地球の未発見資源の4分の1があると推定されている。米航空宇宙局(NASA)は北極海を覆う氷が1978年以来の観測史上最小を記録したと報告しており、地球温暖化も“資源争奪戦”の背景にある。